
7月に入り、夏休みが目前に迫ってきました。今年もコロナ禍での夏休みとなりますが、さまざまな予定を立てて、夏休みを楽しみにしているこどもたちも多いことと思います。
しかし、夏休み期間にはこどもの行動範囲も広がり、保護者として心配な問題もでてきます。こどもたちが充実した日々を送り、無事故で楽しく過ごせるように、ご家庭でお子さんと話し合ってご注意していただきたいことを2編シリーズでまとめます。
〜 (1) 水難事故に注意!編 〜
水難事故は、毎年一定数発生しており、特に、夏休みやレジャー等で海や河川利用の機会が増える、7月から8月までの2ヶ月程度の限られた期間に、年間事故件数の約50〜60%が集中して発生しているそうです。i 水難事故は大人からこどもまで、全ての年代で起きていますが、こどもの中でも、小学生の発生件数が多いことが下の表2からわかります。
海水浴や川遊び、魚とり、釣りなど水辺のレジャーは、身近であっても危険と隣り合わせであることを改めて大人が認識し、こどもに海や河川の危険を十分に教えることが重要です。
i 公益財団法人 河川財団 財団ニュースNo.52 特集:水難事故防止」p4-5より。


【子どもを水難事故から守る!!6ルール】
【目次】
01-こどもだけで水辺に遊びに行かない。
02-ライフジャケットを着用する。
03-水辺で大人はこどもから目を離さない。
04-危険箇所の把握
05-天候、海、川の状況のチェック。体調チェック。
06-自然は人工的プールとは違うことを教える。
1 こどもだけで水辺に遊びに行かない。

成長とともにこどもの行動範囲は広がりますが、「水辺にはこどもだけで遊びに行かない」と家庭で決めておくことは、水難事故を起こさないために非常に有効です。
「保護者が近くで見ていなくても周囲に大人がいるから」と考えるのも危険です。万が一保護者がつきそっていない場所で水難事故が起きた場合に、周囲の大人が助けるなど、救助者を巻き込む二次災害が発生するケースも考えられます。こどもだけで水辺に遊びに行かないようにしましょう。
今年度の逗子市運営「第一運動公園プール開放」は、新型コロナウィルスワクチン接種会場と隣接の関係から、一般利用は行われず、小・中学生に限って利用可となります。利用されるご家庭は安全に利用できるようお子さんと話し合っておきましょう。(1年生〜3年生は要保護者付き添い)
2ライフジャケットを着用する。

河川財団ニュースNo.52iからの引用によると、『川での水難事故のほとんどはライフジャケットさえ着けていれば防げた可能性があります。ライフジャケットは川のシートベルト』とあります。
また『身体の2%程度しか水面に出ず、残りの98%は水面下にあるため、呼吸をするための頭部(特に口と頭)が水没しますが、ライフジャケットを正しく装着することで、頭部を水面から上に出すことができるので容易に呼吸をすることができるとともに、両手が自由になることで助けを呼ぶこともできるのです』とあります。
川に限らず、海での釣りやマリンスポーツなど、こどもを事故に遭わせないために、そして大人も事故に遭わないように、こどもも大人もライフジャケットを着用することが重要です。
i 公益財団法人 河川財団 財団ニュースNo.52 特集:水難事故防止
https://www.kasen.or.jp/Portals/0/pdf_kasen03/news052.pdf
3 水辺で大人はこどもから目を離さない。

子どもの見守りは交代で確実に行います。水に入って手を伸ばせば届く距離で見守ることが大事です。
こどもたちだけで川の中で遊んでいる時に、履物や浮具など流されたものを追いかけて流されたり溺れたりするケースも多いようです。「流された履物や浮具は追いかけない」とこどもに話しておくことや、足を滑らせて流されそうになった時にすぐに腕を掴めるよう、常に大人が近くで見守ることが大事です。
4 危険箇所の把握

転落のおそれのある場所、水流の激しい場所、マリンスポーツとの接触が危険なエリア、川の深み、危険区域、遊泳禁止区域など、危険箇所を大人は把握して、近づかないことや、立ち入らないことをこどもにしっかりと教えましょう。
5 天候、海、川の状況のチェック。体調チェック。

雨雲が近づいたら早めに水から陸に上がる、雨が降った後は晴れても増水の危険があるので川に近づかない、強風や波の高いときは遊泳しない、など安全に水遊びができるかどうかの天候判断が大事です。体調面でもしっかりと大人が判断することが大事です。
6 自然は人工的プールとは違うことを教える。

自然の海や河川は、波、潮の流れ、離岸流、急な水の流れ、増水、など様々な自然条件により、設備の整ったプールで泳ぐこととは状況が異なります。泳げるという過信で、安全を怠らないようにすることが大事です。
今年もすでに各地で水難事故は発生しており、大変悲しいことに中には水難事故により命を落とした小学生もいます。交通事故や水難事故などのニュースを耳にする度に、どうか防ぐことはできなかったのか、このような痛ましい事故はもう二度と繰り返し起こらないようにと願うばかりです。
水難事故は年代問わず発生しています。バーベキューをしながらお酒を飲んで川に入って溺れる、という大人の事故事例をみると、こどもたちが成長して大人になった時にも、水と正しく付き合えるように、水に触れる楽しさを体験させるとともに、保護者として、水の怖さも子どもにしっかりと教えていきたいと思います。
下記サイトにて、マリンレジャーや川遊びなど、各シーン事に事前に知っておきたい安全に関する情報が掲載されています。ぜひご活用いただけたらと思います。
【参考サイト】
・政府広報オンライン 「水の事故、山の事故を防いで海、川、山を安全に楽しむために」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201407/3.html
・政府広報オンライン「マリンレジャーを楽しむために安全対策を忘れずに!」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201608/1.html
・海上保安庁 「遊泳の安全情報」
https://www6.kaiho.mlit.go.jp/watersafety/swimming/index.html
・公益財団法人 河川財団 財団ニュースNo.52 特集:水難事故防止
https://www.kasen.or.jp/Portals/0/pdf_kasen03/news052.pdf
・公益財団法人 河川財団 子どもの水辺サポートセンター「水辺の安全ハンドブック」
https://www.kasen.or.jp/mizube/tabid129.html
地域安全サポーター谷崎貴恵
ピンバック: 池サポ会議の議事 (7月15日16-17時) – 池小キッズサポーター